今回はJavaのデータ型の一つであるプリミティブ型について詳しく解説していきます。
データ型とは数値や文字列を代入する変数という箱に設定する情報のようなものです。
その設定したデータ型によって代入できる値が変わってきます。
Javaだけでなく他のプログラミング言語についても同様にデータ型は存在します。
他の言語ですとデータ型の種類は異なることがほとんどですが、同様のデータ型が存在する場合もあるため、一度覚えると他の言語で再度勉強する手間が大分軽減されます。
データ型にはプリミティブ型と参照型というものが存在していて、今回はプリミティブ型について詳しく解説していきます。
プリミティブ型は、主に下記の7種類が存在します。
- byte型
- short型
- int型
- long型
- float型
- char型
- boolean型
それぞれの使用方法や特徴について解説していきます。
byte型
まずはbyte型です。
これは整数型で数値を-128~127の数値を入力することができます。
そこまで大きな値でないものを代入する際に使用します。
例えば本に対する評価を10段階で表したいとなった場合とかに使用します。
基本的にbyte型で宣言した場合メモリ消費量は1バイトと少ないため、大きな数値を使用することがないとわかっていた場合は積極的に使用することをオススメします。
使用方法は下記の通りとなりなります。
byte 変数名=値(-128~127);
使用例と実行結果は下記のようになります。
【使用例】
public class Main{
public static void main(String[] args){
byte evaluation=7;
System.out.print("この本の評価は"+evaluation+"です");
}
}
【実行結果】
この本の評価は7です
short型
次にご紹介するのはshort型です。
これも整数型で-32768~32767の数値を代入することができ、2バイトのメモリ消費となっています。
byteに比べて格段に使用できる値の範囲が広くなりました。
使用方法は基本的にbyte型と同様で下記の通りとなります。
char 変数名=値(-32768~32767);
使用例と実行結果は下記のようになります。
【使用例】
public class Main{
public static void main(String[] args){
char employee =2875;
System.out.print("我が社の従業員数は"+employee+"人です");
}
}
【実行結果】
我が社の従業員数は2875人です
int型
3つ目にご紹介するint型は最も多く使用されているデータ型ではないでしょうか。
これも整数型で、-2147483648~2147483647の4バイトのメモリ消費があります。
ここまで紹介してきた、byte型やshort型は基本的にそこまで使用する機会がなく、自分はこのint型をよく使用しています。
メモリ消費を気にする必要がある場合はbyte型やshort型を使用する必要はありますが、その必要がない場合はint型を使用してもいいと考えています。
いちいち変数を宣言するごとに、この変数の最大値、最小値は何々だからshort型にしようとか考えている時間があるなら、他の事に時間を使った方がいいという理由からです。
使用方法はbyte型、short型と同様です。
int 変数名=値(-2147483648~2147483647);
使用例と実行結果は下記のようになります。
【使用例】
public class Main{
public static void main(String[] args){
int savings=1000000;
System.out.print("貯金がようやく"+savings+"円を超えました");
}
}
【実行結果】
貯金がようやく1000000円を超えました
long型
最後に紹介する整数型はlong型です。
値の使用範囲として-9223372036854775808~9223372036854775807と、もうどれくらいの数字なのか一瞬ではわからないぐらい大きな範囲の数値を扱うことが可能です。
メモリ消費は8バイトとなっています。
これだけ大きな数値ですと国家予算を入力するときぐらいしか自分には使用例が思いつきません。
一応普段はint型では扱えない範囲の値が出てきた場合に、使用する程度でほぼ出番のないデータ型と自分は認識しています。
使用方法は他の整数型と同様下記の通りとなります。
long 変数名=値(-9223372036854775808~9223372036854775807);
使用例と実行結果は下記のようになります。
【使用例】
public class Main{
public static void main(String[] args){
long population=8000000000;
System.out.print("世界人口が"+population+"人を突破したようだ");
}
}
【実行結果】
世界人口が8000000000人を突破したようだ
float型
ここからは浮動小数点用のデータ型についてご紹介していきます。
まずはfloat型で、32ビット符号付き浮動小数点数を表すことができます。
詳しく話すと色々とややこしいので、単純に小数点を表すことのできるデータ型であると考えておいてください。
使用頻度もそこまで高くなく、メモリを節約したい場合にはfloat型を使用し、普段は次でご紹介するdouble型を主に使用します。
使用方法は値の後ろにfをつける必要があり下記のようになります。
float 変数名=値(-3.4028235e+38~-1.401298e-45、1.401298e-45~3.4028235e+38)f;
使用例と実行結果は下記のようになります。
【使用例】
public class Main{
public static void main(String[] args){
float average_score=75.4f;
System.out.print("英語の平均点は"+average_score+"点だった");
}
}
【実行結果】
英語の平均点は75.4点だった
double型
次はfloat型同様浮動小数点数のdouble型を紹介します。
double型は64ビット符号付き浮動小数点数となる。
float型に比べて表現できる小数点範囲が増えたを考えていただいたら大丈夫です。
基本的に小数点を表す際は指定がなければdouble型としてあらわされます。
使用方法は下記の通りとなります。
double 変数名=値(-1.79769313486231570E+308~-4.94065645841246544E-324、4.94065645841246544E-324~1.79769313486231570E+308);
使用例と実行結果は下記のようになります。
【使用例】
public class Main{
public static void main(String[] args){
double decimal_point=100.0/3.0;
System.out.print("100÷3="+decimal_point);
}
}
【実行結果】
100÷3=33.333333333333336
char型
次にご紹介するのは文字型です。
これは1文字だけ変数に代入することができるようにするデータ型です。
漢字などは代入できず、「あ~ん」などの本当に一文字だけです。
使用方法は下記の通りとなります。
char 変数名='値';
使用例と実行結果は下記のようになります。
【使用例】
public class Main{
public static void main(String[] args){
char initial='う';
System.out.print("彼の名前は「"+initial+"」から始まります");
}
}
【実行結果】
彼の名前は「う」から始まります。
因みに下記のようにUnicodeで記述することもでき、上記と同様の結果となります。
public class Main{
public static void main(Sting[] args){
char initial=0x3046;
System.out.print("彼の名前は「"+initial+"」から始まります");
}
}
boolean型
最後にご紹介するのはboolean型です。
この方は単純にtrueかfalseかを表すデータ型です。
単純に中身をtrue、falseと表示するだけでなく、if文やwhile文等と一緒に使用することで効力を発揮します。
使用方法は下記の通りとなります。
boolean 変数名=値;
使用例と実行結果は下記のようになります。
今回はif文を使用していますが、decisionの中身がtrueとなればif文内の処理を実行し、falseですとelseの中身の処理を実行するという処理となっています。
【使用例】
public class Main{
public static void main(String[] args){
boolean decision=false;
int count=13;
decision=(count>=10);
if(decision) {
System.out.print("正解数は10問以上です");
}
else {
System.out.print("正解数は10問に届きませんでした);
}
}
}
【実行結果】
正解数は10問以上です
まとめ
本記事ではデータ型のプリミティブ型について下記手順で解説してきました。
- byte型
- short型
- int型
- long型
- float型
- char型
- boolean型
初めは色々とややこしく覚えるのは大変かもしれませんが、一度覚えてしまうと他のプログラミング言語でもある程度の対応できるようになります。
また今後もう一つのデータ型の参照型についても解説していきたいと思います。
こちらも合わせて覚えていただければと思います。
以上で今回の解説は終了となります。
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